でも一つだけ、泣きそうになることが。在英20年のエリコに
「うらやましすぎ......」 ってシミジミ言った時のこと。
「でもね、こっちにいたらいたでイヤなことだって沢山あるのよ?(笑)」
そう...なんだよね。それ昔、相方にも言われたんだよな。 「それにね。自分の国が最悪で命からがらこの国に亡命してくるような人も一杯いるの。その中で日本人は、何だかんだ言っても最後にはお土産いっぱい抱えて笑顔で帰ってくのよ。それ見る度に、日本は幸せだなあって思うのよ」
うわっ、ダメ、泣きそう......。
ヒースロー空港が近くになってくると、現地航空マニアの溜まり場スポットも教えてもらい(教えてもらってもどうしようもないけど...)、飛ばし屋マイケルのおかげで、またアッという間にターミナル4に到着した。
マイケルさん、行きも帰りもどうもありがとう。またどっかで逢おうね! BAカウンターがズラッと並んでいるターミナル4。カウンター前は長蛇の列。その中、エリコの裏ワザなのか何なのか、空いてて優しそうなスタッフのカウンターを見つけてチェックインとなった。
そしてエリコ大正解。スーツケースは23.5キロ...。もちろん、見逃してもらえた。ウチらがホッとしてるんで、スタッフの人も笑ってる。
そして通路側のリクエストも。混んでいるとかで最初は無理っぽかったけど、色々やってくれたらちょうど席キャンセル的な隙間があって、本当にその隙に入った...という感じ。スタッフさんも「スゴくラッキーよ」とのこと。
そして次。これが予想してなかった質問で、始め何のことだか分からなかった。そこでエリコが通訳してくれる。預ける荷物に関して、誰かにかわりに運んでくれるように依頼したか、誰かに何かを運んでくれと頼まれたか? この2つに大してYESかNOかで答えなければならない事務的な手続きではあるけど、一同セキュリティ上のものだった。エリコいなかったら何の事だか分からなかったよー...。
そんなこんなでエリコの最終確認(これまたマシンガン的だった)をクリアして、もうここでお別れしなきゃいけない。
「もうバイバイですね...」 「そうなのよ。さて。忘れ物はないわね? また絶対に遊びに来なさいね」
「もっと英語勉強がんばってきます(笑)。絶対に戻って来ます」
「その時、また逢いましょう!」
ちょっと泣きそうになりつつ、エリコに手を降って出国手続きする僕はやっぱり土産抱えて笑顔だった。
本当にありがと! 英国で逞しくカッコ良く自然体で生きてるエリコおばちゃん。僕も将来、こんな風になれたらいいな。何だかんだ言って、やっぱり僕はアナタがすっごい羨ましかったよ。
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