●えのぐとたわし☆
メトロも慣れちまえばTUBEと同じく、そんな難しいモンではないハズ。で、無事に乗車するも、やっぱり車内の皆さんの視線が.......イタイ（泣。前回参照）。そんなに日本人、珍しいですかねえ？ んなハズはないよなぁ、こかぁーパリでっせ？！
まあ、そんなこんなも慣れてしまえば何ってことはなく、静かに乗ってたワケで、でも車内でラッパ吹いたりアコーディオン持参で歌ったりアンプ担いできたりして一人ライブはじめちゃうオッサンが多くてねえ...（よっぽどこっちの方が注目すべきだと思うが）。なんともイヤーな雰囲気のメトロをやっと下りた所はピラミッド駅。
俺リクエストで王子にメボシ付けてもらってた画材屋へ行くためよ。この近くにあるアーケードの中にちょっと有名な店があるらしく、行きやすい感じだからってことで。
店は“ラヴリュ”という。カフェの多い寂れた感じの小さなアーケードの中にあり、けっこうな広さだったけど......
「世界堂みたい（笑）」
「たしかに（笑）」
王子も言っておったが、当り前の話でイイモノは東京だろうが芸術の都だろうが高いものは高い。しかも天下の東京において画材屋に通い詰めてる俺には、これといって目新しいモノも見つからない。あぁ、これは計算違いだった（笑）。
結局、本当にいいなぁって思うモノもあったんだけど、高価なものばかりで手が出せず、で、そのまま帰るには入口横のレジにこれまたキャラ濃いマダムが眼光鋭いってんで出にくい（泣）。腕になんかヘビが絡みついてるし（ブレスレットね）。俺がとりあえずそのへんのポストカードを買い、気を使って
「メルシィ�･」
とラブリー光線送ってみたがこのマダムには通用せず。「まいど」ぐらい言ってくれたっていいじゃん（怒）。
ウヘウヘ言いながらオペラ通りに出る。もうすでに疲れてしまったから三越へ行くしかない！（笑）ダロワイヨでメシ食うぞ！
......んが、ないじゃん、ダロワイヨンヨン！！
パリ三越の日本人汚染度（これはロンドンも同様）は凄まじいモノがあるので、おそらくダロワイヨ氏も裸足で逃げたに違いない（事実未確認）。本当にそうだったら、これだけは同情すべき点。ためしに地下の土産エリアとか行ってみたんだけど、同じく辟易してさっさと出てまいりました。
しかしメシポイントを無くした我等は、仕方なく次の目的地へ進むしかござーませんでゲした。相変わらずパリ名物のカフェには入らない俺ら小食組（笑）。
ロンドンだとわりと、レストランとかでもスターターなんか「シェアしたいんだけど？」って言えばお皿持ってきてくれたりしてくれるもんなんだけど、個人主義が強烈なパリはシェアってダメだって話をどっかで聞いてたもんで、バケットサンド１個をはんぶんずっこ、は怖くてできなかったのよ（泣）。ホントはどうなんジャロ？
オペラ座のまわりを散歩し、マドレーヌ通りへ抜ける。（こう書くとなんだかすごくラグジュアリーだ）
このへんは前回も歩いたから記憶に鮮やか～ん。前回買い物をした店（セードルルージュという雑貨屋）がまだあったので入ってみる。
相変わらずルームフレグランス系のいい香りの店内にガーデニンググッズだのキッチン雑貨が山ほど！！（嬉）。俺が2年前に欲しくて、でも重くて見送った“ジャイアントまいまいカンテラ”がまだあったので、再会に浸っている間、王子は店の奥の大きなバスケットの中に頭突っ込んでゴソゴソやってる。
「なんかあった？」
という俺の声に振り返った王子は満面の笑顔、そして手には...巨大ゾウリ（型タワシ）と巨大アヒル（型タワシ）が......。
「アンタ、また買おうとか思ってない？」
「前に買った巨大ガメね、家でも近所でも大好評で......」
「帰る日どうすんの？」
「..........なんとか。止めないでくれ」
王子、一瞬迷った末に巨大アヒルの方をレジカウンターへ（泣）。アヒルはパッと見ラス1だったみたいだけど、スタッフの兄さん（相変わらずココのスタッフはいい男揃い）が再度ゴソゴソ探してキレイな奴を持ってきてくれたの。
「あったよ（with 爽やかな笑顔）」って。
「メルシっ�･」
って王子、マジ、買うんだね、買うんだね。俺は知らないぞー。荷物持ってやんないぞー！！
「くふくふくふくふっ♪」
「ホントにどうやって持って帰るの？ 前回だって運べたの奇跡に近いのに」
「また奇跡を起こす。みらくる・あげーいんってなモンだ。まぁ、見ててくれ」
アンタは悪魔族だから奇跡は起こせないだろ。ってーか、そーゆー問題じゃないだろ。案の定、後から聞いた話によるとこの東洋から来た悪魔は、スーツケースに詰め込むためにアヒルの首をむんずとへし折ったらしい（爆）。
「骨が針金だからー、帰ったらまた元戻せるー」だとよ。
しかも太い針金のため手では曲げられず、足でゲシゲシ折ったとか。あぁ、なんてかわいそうなアヒルさん。
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