■ INIT BRIT LuLu's love love UK contents.    TASTE OF LONDON DRESSING -あたらしいものとふるいものと。-1

 “ロンドンってドレッシングみたい”と前々から思っていた。
 なんでそうと思ったかというと、ドレッシングって上と下に分かれていて、食う時にゴシャゴシャ振るでしょ? んまぁ最近ノンオイル流行りだなんてこたぁ置いといて(僕も実際使うのはノンオイルだけど)、下がなくてもダメだし、上がなくてもダメ、でも普段は別 れているっていう、見た目そのまんまなんだけど(笑)。

 んじゃ、なにがその上下二つかと言うと。どっちが上か下かなんてことは考えてないけど......
 まず一つは、UKロックやグラムやパンクといった音楽であったり、あらゆる場所で目にする最高にクールな様々なデザイン・ワークであったり、新しいアートだったり、例えばドッグランズあたりの続々登場しているクールなスポットであったり。そういった新しい“今のロンドン”。
 もう一つが、ウン世紀前から現在まで色あせることなく続いている伝統の部分。しきたりや、建築物や、老舗や、気質みたいなもの。そういった歴史ある“今のロンドン”。

 その両方が、うまいことあの都市の中には混在している。それがゴシャゴシャやられて混ざった時、そこにはけっこう“とんでもなくイイ”ものが出来上がり、それこそがロンドンの魅力だと僕はシミジミ思っています。

 その“ゴシャゴシャ”と混ぜるのは、無名、有名関係なくやはり人、クリエイター。
 分かりやすい例で言うなら、ジャーミン・ストリートに店を構える英国王室御用達の超老舗、香水で有名なフローリスが、ルル・ギネスとコラボレートしたことがあったり。モノではなく、建築物なども同様。テムズ周辺の再開発地区だって、古いものに新しい血がうまく混ざった結果 。歴史ある旧市庁舎の立派な建物の中に、デミアン・ハーストももちろん収蔵する現代アートの極みのようなサーチ・ギャラリーもオープンした。

 そういったクリエイターのスピリット上での部分と、様々な歴史的建造物や場所でのパブリック・デザイン、それから例えば、荘厳な雰囲気の美術館の中のショップに並ぶ商品のクールすぎるグラフィック・デザインのような、分かりやすく目に見える部分においてこの新旧混合の妙に初めて出逢った時、正直言って僕はかなりのショックを受けてしまった。そうじゃなくてもデザイナーをやってる身としては、かなりガツンとキた。
 これだけの時間差があるものを、どうすればこんなにうまくバランスを保ちながら混在させることができるのだろう? これは一体どういうことになってるんだ? って。

   そういう目になってから僕は、市内のいたるところにそれら溢れているのに気づきだし、それがあまりにも面 白くまた居心地が良く感じられて、積極的に自分から探すようにもなった。
 そう、実際にそうやってゴシャゴシャをやるのは人だけれど、それを置く最高の「器」としてのあの街は、何の力が働いて成っているものなのか。僕にはまだそこまで分からないけど、これから先、その「???」は、あの街へ行く度、僕を楽しませ続けてくれそうです。

 

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