■ INIT BRIT from MAIL MAGAZINE POSITIVE ZOO

■vo.8 イギリスごはん支持党。

 しっかし、やっぱりこの安くてウマいパブメシがいつでも食べられるってことは貧乏ツーリストにとっては魅力的!
 このレストラン化したパブの中でも、料理に重きを置いてる店、料理で評判の店で、インテリアなんかもちょっとオシャレな店のことを“ガストロ・パブ”と呼ぶことがある。
 こういうランクに行ってしまうと、もうそう超安ではなくなってしまうし、入りやすさ(気軽さ)もなんとなく減る気がするから、庶民派パブ・みんなのリビング、っていう空間を愛する身としてはほとんど“パブとは言うが違うもの”という感じがするけれど。でもそういう店はそういう店なりの魅力が満載だから、色々調べて巡ってみるのも悪くない。

 これの背景には英国人のアタマん中の食に関するデカい意識改革があったから。この話になると必ず登場するのが、あのデザイン界のドン、テレンス・コンラン卿。僕も大好きな、オチャメな葉巻とホウキ好きのジェントルマン。
 彼が意識改革の台風の目だったとする見方が大半です。実際、特にテムズのあたりなんかは彼の手によるクールな再開発地域でいっぱい。高級街のチェルシー地区にも彼がドカンと生まれ変わらせたエリアがあるし、そういった場所には“コンランショップ”などと一緒にオシャレでおいしいカフェやレストランが多く点在してます。クールなオリジナル商品で一杯のスーパーもある。

 ガストロドローム構想なんてのもあったし、彼が一気にこの街に“美味しくて見た目もステキ”なメニューを出すオシャレな店や食材店を散りばめてみたら、英国の人にもやっとこさ、食事をレジャーとする感覚が芽生えたらしい。
 結果、モダン・ヨーロピアン(初期はモダン・ブリティッシュと呼ばれてた)というジャンルが確立され、スター・シェフが続々生まれ、コンランさんによる所以外にもカリスマ的な店が増え、そんでもってその波がパブにも押し寄せた、という感じ。ジェイミー・オリバーなんてアイドルだったもんねえー。

 英国と言えば、ごはんがおいしくないっていうのが通説だったハズ。
 以前は「ロンドンに行ったらカレーか中華食べて紅茶飲んでる分には安全。あとはマックかピザだね」なんて友人もマジ顔で言ってたのに。
「清教徒時代の感覚をひこずってんじゃないか」とは別の友人など多数の見解。おいしいものを食べておいしいって感激するのが罪とされてた時代だ、ブッちゃけて言えば。

 そう、元から外国人シェフがいる外国料理の店に関しては評価が高かった。昔の植民地支配のチカラだか何だかね(笑)。だからそれと合わさって、本当に今では“イギリスは飯がマズい”なんてのは古い人間の言うことなのよ、ホホホ。
 ちなみに外国料理でもイタリア料理に関しては昔からダメだった、とはこれまた別 の友人が言っていた。イタリア以外でイタメシがウマいのは日本なんだと。なぜかと言えば日本には“麺の文化”があるから。アルデンテの美味しさを理解できる国民だからなんだってさ。でも絶対、ロンドンのイタメシだって改善されてるって! 僕すごく好きなイタメシ屋あるもん。

 ただキビしぃ見解の先述の友人曰く「実はやっぱり英国料理はマズいんじゃないか」とのこと。モダン・ヨーロピアンというのは、伝統的な英国料理をベースにしてフランス、日本を初めとしてあらゆる国のテイストを味にも見た目にも取り入れたもの。中にはそのベースとなる英国料理が影も形もない“っつーかこれ、普通 のクロスオーバー”なものも多くて、だから途中からモダン・ヨーロピアンに呼び方が変わったのかもしれないけど(笑)。
 だから「やっぱりその昔ながらの英国伝統料理っていう部分だけで見たら、もしかしてあんまり変化はないかもよ(笑)」とのことだそうよ。

 しかし、強がりでも“庇い”でも何でもなくただ純粋にその昔ながらの英国料理を“ウマい!!”と受け入れられる神経の持ち主である僕にとっては、だからみんな何がマズいんだか分からないってのが正直なトコなんだけどなー。
 って、やっぱり僕がヘンなの? 本当においしいのにさ


■ITEM GET!!

●KILKENNY

ギネスが重たく感じる時とか、量をいっぱい飲みたい時にはコレ。すっきりしたアイルランドのエール。
アルコール度は5度。 アルコールの味がしっかりしてると思う。濃い琥珀色も美しい。
1パイントグラスでグビグビ、おかわりしてグビグビビ。
僕の地元には生キルケニーが飲めるパブがあり、たまに仕事帰りにチャリで呑みに行く。
なんとなく僕にとっては“ホッとする”味がする。

 

 

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