■ INIT BRIT from MAIL MAGAZINE POSITIVE ZOO

■vo.2 ロンドン到着。新旧クロスオーバー地帯へのプロローグ。

 自分のシートでの“おさまり位置”と、ちょうど観たかった映画、そしておいしい機内食さえあれば、12時間だってそんなに長くない。さあ、ロンドンヒースロー空港に到着!
 ターミナルを4つ持つヨーロッパ最大のこの空港、さすが設備もスゴいです。その中でも最大の楽しみである免税エリアでのショッピングは帰国時までお預けだけど。無事に入国審査をパスしたら、そのへんのカフェでも入って一休みがてら、札を崩してコインにするのが定番行動です。もうこのあたりから英国の雰囲気に圧倒されてしまう。あの空気の感じ、匂い、そしてあらゆる所に掲示してあるサイン類のクールなデザインや色使い......。
 現地の方から教えてもらったんだけど、ヒースローには“踏み切り”という航空マニア的には“目玉 ”があるのだ(笑)。BAの格納庫と誘導路の間にこれまた一般道路が走っているので、トーイングの時には道路を遮断してゲー トを開けるというもの。もちろん、間近で写真を撮るのにはもってこい! なスポットです。って、あんまり実用性のない情報だけど。。。

 さて。ヒースロー空港から市内を目指す方法はいくつか。バス、タクシー、地下鉄(TUBE)......。でも僕はいつもお迎えクルマなので......こう書くと何だかエラそうだけど、決してそんなワケはない。ただ単に面 倒っちぃので送迎 付きにしてるだけのこと(笑)。この前なんかボロボロのベンツワゴンで市内まで大爆走だったしー......。そんなワケでこれらの方法を使ったことはないけど、友人によれば「高いからタクシーは使わない。部屋の場所によってとか 荷物のデカさによってバスかTUBEを使うよ」と尤もなご意見が返ってきた。
 僕らも一番簡単なTUBEを使ってまずホテルを目指しましょう。この便利な乗物に関してはまた後で話すつもりだから、今んトコは僕の後ついてきて。

 僕がロンドンの中でも“滞在場所”として気に入っているのはケンジントンという地域、中でもTUBEの駅で言うとハイストリート・ケンジントン周辺。基本的に閑静な住宅街、でもそれなりに店やカフェやパブも充実しているので退屈でも不便でもない・中心部へのアクセスが最高。
 昼間、中心地の賑やかなエリアで遊ぶことが多いことを考えると、そこから帰ってきた後の場所は不便じゃない程度に静かな方がいいっていう考えの僕には最適です。

 このあたりにはプチホテルのような所やB&B、僕の友人がよく利用するようなツーリスト向けフラットなどもたくさん。僕はできれば自炊できるタイプのホテルが好きなんだけれど、短期滞在しかできない身では結局一番ラクなの は“まぁまぁクラスの大型ホテル”という結論に達してしまいました。
 サヴォイやリッツのような最高級のホテルだと、そこに滞在すること自体がイベントになるだろうから、短期じゃぁそんな余裕はない。。。っていうかその前に、んなトコ泊まれるカネとハクがねぇやって?(笑)。

 そんなワケで、僕にはお気に入りの“いつも泊まるホテル”があるけど、ツーリストでのランク分けで見るとBグレード。だけど内容的には僕には十分、ステキな宿です。
 ハイストリート・ケンジントン駅から徒歩3分弱。自然史博物館やV&A(ヴィクトリア&アルバート美術館)へも十分、徒歩圏内。近隣にはスーパーもカフェもパブも色々あります。
 僕がそのホテルに初めて行った時の第一印象は、「あぁー、なんか色んな意味で枯れててイギリスっぽいかもー」でした。フロントや廊下の絨毯具合とか空気の匂いとか(笑)。でもそれもGF(グラウンドフロア。日本での1F)だけで終わりました。いざ客室に行ってみたら......。

 僕がロンドンで目にする様々なグラフィックデザインの中でも一番影響を受けているものがあります。それを言葉で言い表すのはちと難しいのですが、新しい施設のパンフレットやレストランのメニューなどによく使われている手法。同系色でまとめ、フォントもあれこれと混在させずヘルベチカやフーツラのようなもの、写 真も色使いが激しいものではなく、柔らかい印象のものかモノクロ。そんな感じでごくごくシンプルにスッキリとまとめてある。
 で、このホテルの部屋というのが、まさにこのデザインを多様したようなインテリアだったのよ。
 ベッド、テレビ周辺、バスルームのタイルやバスタブ、デスクに照明......。これ以上シンプルにはならないだろう、けど全然つまらなくない! しかもデスクの上に置いてあるワインリストやルームサービスのメニューは、先述の手法でイメージカラーらしいワインレッドとオレンジで上手くまとめられてる。

 外から帰ってくれば色々な意味でイギリス臭くて嬉しくなる古めかしいGFを通 った先のシンプルかつクールな部屋。僕はこの新旧二つのコンビネーションに殺られてしまったってワケっす。結局、これが後々ずっと僕をこの街の虜にする一番の要因となるコトだったんだけど......。
 もう一つ、ホテルに求めるものに関して僕には「やることはやって! でもそれ以上はほっといて!」という要求がある(ワガママかなあ)。まぁ、英国においてこの“やることはやって!”の部分に滲み出る数々のコトについては毎回“英国らしい!”と苦笑すること多々ですが、ま、それはまた後ほど話すかね。
 とにかくそんな英国にあって“これぐらいやってくれれば合格だし!”というレベルと“ホントにほっといてくれんなー”なこのホテル。ホントに大好きでたまんないのです。

 さぁ、ホテルに到着したからって落ち着いちゃダメだよ。駅前の方に買い出しに行かなきゃね! その後はパブ行くよ!

 

■ back to INIT BRIT top ■

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送