■vo.15 公園楽園プープー。
ハイストリートを道なりに歩いていくとわりとすぐ。向かって右側に何だかゲートがある。それが、ロンドンの中でも僕が一番和める“心の拠り所”であるホランドパークという公園への入口の一つ。
入ってすぐ、いかにも英国らしい花や草、木(桜もある)でいっぱいになって、遊歩道とチャリ道(?)が平走して行く。犬天国の英国、散歩してる人とか、朝のジョギングをしてる人もいるけれど、ハイドパークほど賑わってはなくて、どちらかというと薄暗くて静かな感じ。
ここはもともとホランド伯爵という人の所有地で、なんでもワーズワースやバイロンなどの溜まり場だったとか。存在してた邸宅は第二次世界大戦の時の空爆で壊れてしまい、現在は修復工事されたものが建ってます。そして、現在は誰でも寛げる最高の公園。夏にはオペラのコンサートが開かれるのも名物。ロンドンに公園数あれど、僕はココが一番好きです。その次はケンジントン・ガーデン。
僕の友人を含め、公園と言えば、ちょい北の方にあるプリムローズ・ヒル派が多い気がするけど、僕はココ!
ノンビリ散歩して最初の分岐を左に行けば、その邸宅や現代彫刻が突如としてあるスポットなどに。どんどん森っぽくなって行くし、そのうちちょっとデカめの「プープー」っていうラッパみたいな音が聞こえてきたら、そりゃぁここで放し飼い(?)されてるクジャクの泣き声。ロンドンの公園内ではリスはもちろんウサギやキツネなんかにも逢えることがあるけど、クジャクは結構、近くで見ると迫力あるです。プープー。
その先には本場の人間にとってはちょっとだけ笑えるけど和みスポットの一つである「京都ガーデン」が。そりゃぁまぁ、日本庭園なんだけど、微妙に何かが違うような......“ししおどし”もヘンだし(笑)。でも昼寝目的で行くなら、京都ガーデンのエリア内はオススメ。僕もよく考え事しに行く所。
でも僕が中でも好きなのは、最初の分岐をまっすぐ行った方の道。どんどん鬱蒼としてきて森の様相を深くして行きます。ケンジントンガーデンなどでも見られる、小さなピンク色の花を山ほどつける木(残念ながら、何の木なのか分からない)も、綺麗に剪定されてない状態にある。僕はこの木が大好きで。昼間でも暗い所もあるし、ちょっと怖い感じがしないでもないけど、まさにここが僕の心のオアシ〜スっ。季節が合えばムスカリの大群(笑)も見れる。
そんなに長い距離続くわけではないけど、疲れた心を癒してやるのにはもってこいな森。たまにこの奥深くに永遠に消えてっちゃいたくなる時もあるもんで困ってるんじゃが......。
この森の道を肺の清掃(空気がキレイなので普段ニコチンにまみれた我が肺にはとっても良いメンテナンス)をしながら歩いていくと、もう一つのゲートに辿り着く。
ゲートを出てみると......街並みがキレイに白っぽい感じになってることに気付くかな? このへんは、ノッティングヒルの高級フラット街。僕がいつか住んでやる!! と夢みてるエリアだったりする。高級地と言ってももちろん、趣味の悪い金ピカだったり、ただ広いだけの家が並んでるんじゃなくて、ほんとにもの静かな落ち着いた街。この静かさを目当てに、実はけっこう有名人が住んでるらしい。
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