●こんなこともあるもんだ☆
　実は王子とわかれた後の後半、ヤボ用を済ませた俺は夕ハンでも食べにいくかってことで行った先のラドブローク近辺から帰りにケンジントン・チャーチストリートに入り、そのままトボトボと王子の地元へ抜けてこれまたトボトボ歩いてた。ちょっと夜からまたヤボ用があったもんで、時間ツブしという意味もあり。どーせサークル線に乗りたかったわけだし。

　うーん......。今、ちょっと先のウィタードから荷物持って出てきた兄さん、見覚えがある気がしてならない（笑）。いや、絶対に知ってる人だってば（笑）。
「Excuse me...」
「Yes?.....ってあーたおいっ！！」
　なんだよ、また会ったじゃんよ兄さんに（笑）。
「ナニ買い物してんだよー」
　王子も相当驚いてたが。俺も驚いたわ。同じ時期にそれぞれロンドンをフラついた事は過去にもあったが、ハチ会わせたのは初めてだ。
「世間は狭いわねえー」
「ロンドン特に狭いかんねー（笑）」
　結局俺の方がまだ用事があったもんで残念ながら飲み会にはならず、そのかわり明日の王子帰国前夜に、“お通夜”（間違っても前夜祭でも壮行会でもない。我等にとって帰国とは即ち地獄だ）をちろっとやることにした。王子の大好きなホランドパークのいつものパブにて。

　時間を約束し、んじゃまーってことで再度別れる。
「もうあちこちフラつくなよー（笑）」
「そっちこそ。僕はこれから部屋帰って荷物詰め込みだあよ」
　......大変そうだなあ（笑）。

　んでもって、翌日のその“お通夜”は、これまた俺が用事が控えてたんであんまり長いことはできなかったんだが、ヤツも最後の夜を俺と過ごすよか（哀）、一人でこの街を満喫する方がよかろう（俺って大人だな）。後から聞いたら結局、相当な時間まで部屋から数十秒の24時間営業パブ（笑）で飲んだくれてたみたいだけどな。しょうがねーな、こりゃもう。
　別れ際、やっぱどこか...じゃないね。相当寂しそうな、諦めにも似たツラしてる王子を見て、数日後は我が身......と思いましたわ。

　次にこれるのはいつになることやら。あぁ哀しやこの我が身、あぁ愛しや我が街ロンドン。ってことで、ワタクシの裏日記もそろそろお開きでごぜーますだ......。